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デザイン思考で素敵なサンタになってみる!

こんにちは。「みんなのデザイン思考とアジャイル」事務局のオクダです。
私はリコーデジタルアカデミーで、デザイン思考を全社に浸透させるための講座の組み立てや動画資料の作成、ワークショップのファシリテーションなどを行なっています。

デザイン思考ワークショップを行う中で、受講者からの声として多いのが「どこで使うのかわからない」「自分の業務で使い道がない」といった、知識としては理解できたけれど現実としてどう使うの?というコメントです。

そんな方々に向けて、まずは身近なことで理解しすぐに始めるきっかけになる、ちょっとした記事をデザイナーズノートという形で社内に発信しています。
この記事では、デザイナーズノートの中でいいね!をたくさんもらった記事をご紹介いたします。

社内のデザイナーズノート

プレゼントはめんどくさい!

今年ももう師走。在宅ワーク主体になってからの変化の少ない毎日は、時間が経つのも早く感じます。

そして毎年この時期、私はプチ憂鬱になります。

その原因は、家族へのクリスマスプレゼントを考えること・・ ・。正直、めんどくさいです!とはいえ毎年恒例なので、相手も当然のように期待しているし、どうせなら喜んでもらいたい。

確実なのは欲しいモノを本人に聞いちゃうこと。しかし、これって面白くないですよね。期待以上の喜びを与えられないし、やっぱ少しはサプライズも欲しい、などなど、こんな めんどくさい!を楽しんでいる自分もいたりします。

皆さんは大事な人へのプレゼントってどうしているのでしょう? 気になったので周りの人にプレゼント事情を聞いてみました。
その中で最近とても喜ばれたプレゼントができたという、Nさんのお話です。

「欲しいモノ」はわかっても、「嬉しいモノ」は本人もわからない

Nさんは奥様の誕生日プレゼントで悩んでいました。

そのきっかけは、数年前の誕生日にプレゼントしたブランド物のバッグを奥様が某フリマアプリに出品していたこと。
ショックを受けたNさんでしたが、湧き上がる怒りを6秒数えて飲み込み、奥様に確認してみたところ、それがNさんからのプレゼントだということをすっかり忘れていたそうです。

そこでNさんはこの事実を冷静に受け止め、分析してみました。

・ もともと奥様からのリクエストだった。(欲しいものではあるが特別感は無い)
・同じブランドのバッグを複数所有している。(プレゼントとしての意識が希薄)
・奥様はリモートワークでバッグの使用頻度が減っている。(不要なモノになった)

「このような状況なら致し方ない、もっと心に残るプレゼントを考えよう!」と思ったそうです。(ポジティブ!)

体験は心に残る

そして奥様が欲しいものは何か?喜ぶことは何か?を知るために、誕生日1ヵ月前から奥様の日々の行動、言動の観察を開始しました。
その間に収集した頻出ワードと行動の中で特に気になったことが以下の3つでした。

・大学からの親友A子に会えない(コロナ前は月1でランチしていた)
・座りっぱなしのリモートワークで背中や腰が痛い(身体的ストレス)
・リモートワークの合間に不用品をフリマアプリで断捨離(ミニマムな生活に)

この結果から「 モノではなく思い出を作ってあげよう!」とNさんは考えました。考えたプレゼントは高級エステサロンの回数券、それを親友A子さんの分とペアでプレゼントしたそうです。

さっそく奥様はA子さんとエステ&ランチに行ってきたそうです。久々の親友との楽しい時間、心も体もリラックスできたことでしょう。

奥様は友人A子さんの「素敵な旦那さんね❤」という一言がとてもうれしく、そして自分だけではなく友人のことまで気遣って考えてくれたことに、いたく感動していたそうです。

ほんと、Nさん素敵です!  自分には真似できません。この体験は奥様の記憶に残り、Nさんの評価が爆上がりするのは間違いないでしょう。

観察から真のWantを探る!

このお話を聞いて、これってまさにデザイン思考だよなぁ、と思いました。

観察から相手の潜在的なニーズやペインを探り「どうしたら真に喜んでもらえるか?」の問いを立て、考える、そして相手の期待を超える価値を提供する。
(デザイン思考【洞察】のツール①行動観察 ですね!)

「相手を思う気持ちを持って取り組むこと」これって割とシンプルで簡単なことかと思います。方法論やツールなどが多く用意されているデザイン思考ですが、まずは相手の立場にたち、考え、行動する、そうすればおのずと相手の”真のWant”を感じることができるでしょう。

スタッフ部門のNさんは、いつも「デザイン思考ってどう取り入れたらよいかわからない」と言っていましたが、日常生活で実践していたことに本人も驚いていました。

スタッフ部門のお客様は社内のことも多く、そこには必ず「人」がいます。その方々の気持ちになってサービスやシステムなどを考え提供する、お客様の気持ちを深く知るためにアンケート、インタビュー、観察を実践してみることをおすすめします。必ず新たな気づきや課題が見つかり、デザイン思考が実践できているはずです。

素敵なプレゼントができたNさんですが、誤算としては来年も今年以上のプレゼントを考えなきゃいけなくなったこと。来年に向けて、すでに奥様への日々の観察が始まっているかもしれません。

身近なことからやってみる!

デザイン思考を取り入れると、めんどくさい!とネガティブに思っていたプレゼント選びも、楽しく考えられそうな気がしてきました。
皆さんもぜひ日常の小さなことからデザイン思考を実践してみてください。
まずは大事な人へのクリスマスプレゼントでお試しを!


この記事に対しては、社内から「デザイン思考、なんとなく腹落ちしました」「自分でも家族のプレゼントを考えてみたいと思います!」などのうれしいコメントをいただきました。

まずは小さなことから簡単に実践してみる。身近な事例はわかりやすく共感を得やすいんだなぁと思いました。

リコーは、組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。これからも、デザイン思考とアジャイルの実践現場から、みなさんの役に立つ情報をお届けしていきます。

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