あなたはどれだけ知ってる!?デザイン思考のツール & メソッド 【デザイン思考・試行編】
こんにちは。リコー みんなのデザイン思考とアジャイル PRチームです。
デザイン思考のツールは多く存在しますが、みなさんは普段どんな手法を活用していますか?本記事では、リコーで用いられているデザイン思考のツールやメソッドをご紹介したいと思います。
本記事は下記続編となりますので、洞察編や解決編を未読の方はぜひこちらもご活用ください。
数えてみると50以上も存在するデザイン思考のツールや手法は、目的や用途を理解し、適切にプロジェクトに組み込むことができれば、よりよい価値提供やソリューションが可能になります。
・よりよい手法を模索している
・プロジェクトにデザイン思考の手法を取り入れてみたい
・普段の業務やチームの連携に変化を起こしたい
などの課題を抱える方の参考になれば幸いです。
この記事では、「デザイン思考」の「試行」に活用できるツールとして、8種類の手法をご紹介します。
デザイン思考【試行】のツール①ラピッドモックアップ
ラピッドモックアップとは文字通り、高速(rapid)な模型(mock-up)を意味します。プロトタイプとモックアップの違いは下記の通り定義され、デジタルサービスなどの場合、モップアップはプロトタイプよりラピッドな試行ツールとして用いられます。
デザイン思考【試行】のツール②画面遷移パワーポイント
画面遷移パワーポイントは、モックアップとプロトタイプのちょうど中間に位置する試行手法です。プロトタイプの作成においては一部専門的なデザインソフトやエンジニアリングツールを使う場合がありますが、どんな職種の人でも手軽に制作できるパワーポイントを活用し、画面遷移や機能を表現することで要件を整理することが可能です。
また、パワーポイントでの画面遷移整理は、プロトタイプを制作する前にデザイナーやエンジニアとイメージをすり合わせる場面でも活躍します。
デザイン思考【試行】のツール③シーンビジュアライズ
シーンビジュアライズでは、サービスやプロダクトが実際に使われるシーンを四コマやシナリオ、映像などで書き出し、ユーザーの課題やその解決手法、ユースケースを表現します。ユーザーに提示することでより具体的なシーンを想起させインサイトを引き出したり、プロジェクトメンバーと共有し、ユースケースやユーザー理解の促進に活用できます。
デザイン思考【試行】のツール④近未来ビジュアライズ
近未来ビジュアライズは「SFプロトタイピング」のように10年以上の未来を想像し、その未来のイメージを共有する際に用います。たとえば「未来の社会」というイメージはさまざまですが、どんな未来の話をしているのか?をビジュアルやストーリーで共有することで、そこで生活するユーザーやその社会の体験を具体的に想像できるようになります。
SF映画のシーンを用いたり、フォトストック画像、3Dイメージの作成などによってビジュアルイメージを構築し共有します。
デザイン思考【試行】のツール⑤コンセプトムービー
コンセプトムービーは、サービスやプロダクトが導入された社会のイメージを映像化し、サービスのコンセプトに共感してもらうための試行メソッドです。
例えば2022年に話題になったグローバルプロジェクト、サウジアラビアで進む大規模なスマートシティ「NEOM」のコンセプトムービーでは、世界観や設計手法、そこで暮らす人の体験、解決する社会課題などが壮大なスケールで語られています。
このコンセプトムービーは、壮大かつ長期間のプロジェクトに対する資本集めを目的に制作されていますが、多くの人を巻き込み共感させるといった目的では、こうした手法の活用は非常に効果的であると考えられます。
デザイン思考【試行】のツール⑥アクティングアウト
アクティングアウトとは、ユーザーが遭遇する課題やプロダクトによる課題解決のシーンを演じながらプレゼンテーションを行うことを指します。デザイン思考では「スキット=寸劇」とも呼ばれます。
デザイン思考【試行】のツール⑦シナリオ受容性評価
シナリオ受容性評価はコンセプトテストとも呼ばれ、提案するシナリオやサービス・プロダクトのコンセプトがユーザーに受け入れられるかを検証する調査方法です。アンケートやヒアリングなどさまざまな手法を用いて検証を行いますが、検証の際は下記をユーザーに提示する必要があります。
デザイン思考【試行】のツール⑧ユーザビリティ評価
ユーザビリティ評価とは、サービスやプロダクトのプロトタイプ(or実際の製品)をユーザーに触ってもらい、使いやすさや障害となるケースを洗い出し評価するこをと目的とした手法です。
新たに構築するサービスでのユーザビリティ評価では、コンセプトとサービスの使用感に齟齬がないか、サービス独自の概念や情報設計は適切かなどを重点的にチェックします。既存のサービスでの評価においてはユーザーのゴールに対しネックになっている機能や阻害要因を洗い出し、ユーザビリティを向上させることを重視して行います。(※評価の段階により異なります。)
まとめ
いかがでしたでしょうか。全3回に渡り、リコーで活用されているデザイン思考のツールやメソッドをご紹介いたしました。ご紹介した以外にも多くの手法があり、ケースごとに活用しています。
リコーでは組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。これからも、デザイン思考とアジャイルの実践現場から、みなさんの役に立つ情報をお届けしていきます。
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