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アジャイルの「ふりかえり」と「むきなおり」実践ツールを公開!——オンラインで行うコツをフレームワーク化

こんにちは、「みんなのデザイン思考とアジャイル」をリコーで運営している林です。
以前、アジャイルで肝となる「ふりかえり」についておおまかなやり方を解説したところ、メンバーから好評だったので、今回は社内で使っている「ふりかえり」と「むきなおり」のツールを紹介いたします。

「ふりかえり」を行う場合、まだリモートワークが普及しておらずリアルに対面している場では、会議室に集まりホワイトボードに付箋を貼って行っていました。しかし昨今リモートワークが普及し、「ふりかえり」の場もオンラインで行うことが増えています。このような場合、どのように行うとスムーズなのでしょうか?

オンラインでアジャイルの「ふりかえり」と「むきなおり」を行うための、リコー社内ツールの一部を紹介しながら、ポイントもお伝えしていきます。

オンラインで「ふりかえり」「むきなおり」を実施するためのデジタルツール

リコーでもリモートワークが普及し、ZOOMやTeamsなどのオンライン会議ツールを活用して会議やコミュニケーションを行っています。

オンライン会議でふりかえりやむきなおりを実施する場合は、事前の準備が重要です。ホワイトボードのように、まず、みんながテーマを共通認識して、各々から表出されたこと、言語化されたことが見えるように、みんなが同時に閲覧できて、かつ書き出していく場所が必要です。

そのためのデジタルツールとして、デジタルコラボレーションツールというものを活用していきます。

リコーで使われているコラボレーションツールとしては、Microsoft 365のWhiteboard、Miroなどがあります。特にMicrosoft 365はリコーの社員であれば誰でも利用できるツールであるため、まず手軽に使ってみるにはこちらがよさそうでした。

これらのコラボレーションツールについては慣れていない人もいますが、デジタルツール上のスペースに付箋を貼って文字を書き込む、付箋を移動させるなどの基本的な動作が出来れば十分ですので、はじめて実施する前に少し練習する時間を取るとよいでしょう。

WhiteboardやMiroでなくても、Microsoft PowerPointやGoogleのスライドなど、ふりかえりやむきなおりに参加する人と共有して同時に書込みができるようなツールやアプリがあれば活用できます。

オンラインの「ふりかえり」で大事なのはフレームとファシリテーション

デジタルコラボレーションツールの準備で、共有して書込めるスペースの準備ができました。
しかし、単にツールを準備しただけでは、いいふりかえりができません。ここで大事なのは、これから書き出していくためのガイドとなるフレームと、ファシリテーションになります。

ふりかえりのフレームについては、「ふりかえり」の流れに基づいて、コラボレーションツールの中のスペースを仕切ってガイドを用意することで、進め方がわかり、かつ書き出しやすくなります。

<フレームとファシリテーションのポイント>
・まず「思い起こし」のスペースを作る。月末に行うならその月を週ごとに割る
・書き起こした内容の感情(ポジティブ/ネガティブ)も表現できるようにする
・可能であれば事前に思い起こしをして記載してくる
・書き起こした内容からKeep/Problemを書き出せるようにする
・Keep/Problemの後はTryをStart/Stop/Continueで書き出す
・書き出したTryから次の1ヶ月に取り組む内容をチームメンバで選び出す

思い起こしは、ふりかえりの場に集合してから実施してもよいのですが、限られた時間でなかなか思い起こすことができない、思い出せない人もいるため、事前にスペースを共有して予め記載しておいてもらうのがおすすめです。(その方が集まってふりかえりを行う時間が短縮できますし、ディスカッションに多く時間を取ることもできます)

「ふりかえり」のフレームをテンプレートにして、ツールとして社内展開

ふりかえりのフレームのテンプレートは、Microsoft WhiteboardやMiroにも用意されているのでそちらを活用しても良いのですが、リコーの社内では、「みんなのデザイン思考とアジャイル」の運営メンバーにてMicrosoft Whiteboardで利用可能なふりかえりのテンプレートを作成をして、社内に配布しています。

図1.リコー社内配布しているMicrosoft Whiteboard用ふりかえりフレームのテンプレート

また、書き出すためのフレームとガイドがあったとしても、限られた時間の中でスムーズにふりかえりを行うためには進行役となるファシリテーターがいることが重要です。
基本は流れに沿って、時間を管理しつつ進めていくことになりますが、そもそもファシリテーターをやったことがないという人もいるので、これらをやりやすくするために、リコーでは進め方の解説書もテンプレートと一緒に用意しました。

図2.社内配布しているふりかえりの進め方解説書


「ふりかえり」と両輪の関係になる「むきなおり」もツール化

むきなおりについても、ガイドとなるフレームがあると進行がスムーズです。ふりかえり同様リコーでは、むきなおりのフレームのテンプレートと進め方解説書を用意しました。

むきなおりというのは、アジャイルのスクラムにはないのですが、リコーのDXエグゼクティブの市谷さんがアジャイル関係の講演や書籍で言及しています。以前、社内イベントでも質問があり、市谷さんが答えてくれていますので、むきなおりについて理解を深めたい方は以下の記事を参照してください。

むきなおりはまだ歴史が浅いため、Microsoft WhiteboardやMiroにもテンプレートはありません。そのため、市谷さん監修の元、みんなのデザイン思考とアジャイルの運営メンバーにてMicrosoft Whiteboardで利用可能なむきなおりのテンプレートをオリジナルに作成をして、社内に配布しました!

図3.リコー社内配布しているMicrosoft Whiteboard用むきなおりフレームのテンプレート

むきなおりのフレームは、「ふりかえり」と同様に、「むきなおり」の流れに基づいて、コラボレーションツールの中のスペースを仕切ってガイドを用意することで、進め方がわかり、かつ書き出しやすくなります。(個人で行うこともできますが、以下チームで行う場合を書いていきます)

<フレームとファシリテーションのポイント>
・まずチームが携わるプロジェクトやテーマとその目標を上げる
・目標ごとに現在の評価を5段階で評価する(ファイブフィンガー)
・その評価についての理由も明記する
・評価と理由から、チームのメンバーの気づきを書き出していく
・書き出した気づきから目標を再定義する(再定義が不要なら、そのまま書き出す)
・再度設定した(もしくはそのままにした)目標に対して次にやることを講じます。ふりかえりでも実施したTry(Start/Stop/Continue)で書き出す
・書き出したTryをプロジェクトやテーマのタスクやアクションに組み入れる

ファイブフィンガーの5段階は以下のように設定しています。

1.  いまいちなので目標を変えたい
2.  このままで良いか迷う
3.  まあこのままで良い
4.  達成できれば成果はある
5.  大きな成果が得られる

ファイブフィンガーでの評価が低い側(1,2)にある場合には、目標を立てた時点とは現在の会社や組織、市場環境が変わっていて、自分たちが向かうべき方向が変わっている可能性があります。その場合には、新たに向かうべき方向に合わせて、目標そのものの見直しを検討する方が良いでしょう。

むきなおりも、ふりかえりと同様にファシリテーションが重要になりますので、同じように進め方解説書を用意しました。

図4.社内配布しているむきなおりの進め方解説書

むきなおりについては、まだ世の中的にも解説されている記事も少ないので、いずれnoteでもう少し詳細に解説する予定です。

他にもリコー アジャイルの実践ツールを準備中!

今回は、アジャイルの中でもまず取り入れて実践して欲しい「ふりかえり」と、ふりかえりと両輪の関係となる「むきなおり」を個人やチームで実践するためのツールを用意して、社内展開しました。

今後も、タスクの見える化やスプリントイベントなどの経験が無い・少ない方でも、ソフトウェアやITの開発ではない方でも、組織の中でアジャイルを取り入れ、実践できるような仕組みや仕掛け作りを引き続き行っていきます。

また、紹介できるものが用意できましたら、noteで発信していきたいと思います!!

本noteではこれからも「デザイン思考」「アジャイル」への取り組みをご紹介していきます。ぜひこのnoteをフォローして、私たちの最新更新を受け取ってください。またコメントやフィードバックをいただけると嬉しいです。

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「みんなのデザイン思考とアジャイル」林



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