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リコーを芯からアジャイルにするタスクフォースの5つの計画

こんにちは、「みんなのデザイン思考とアジャイル」をリコーで運営している武田です。
今回は新年らしく、私たちがリコーで活動するちょっと変わった組織「リコ芯TF(リコーを芯からアジャイルにするタスクフォース)」が、今後やっていこうと考えていることについて紹介したいと思います。

リコ芯TFは、OAメーカーからデジタルサービスの会社への転換を図るリコーに必要なはたらき方、組織文化の獲得を目指して、昨年9月に発足しました。

リーダーは、2021年から「アジャイル文化の浸透」の社外有識者としてリコーに参画していた市谷聡啓さんです。市谷さんは改めて社内の役職者としても活動し、中の人として強力にコミットする、という異例の体制で進めています。

組織文化、という掴みどころのない課題に対峙する我々の活動を知っていただくことで、社内外の皆さんのご協力を得られたらうれしいです。

※リコ芯TFの目的はなぜ「組織文化の獲得」なのか?背景と戦略はここに詳しく書きました。ぜひ合わせてチェックしてみてください。

リコ芯TFが目指すゴール

リコ芯TFが目指すところは、リコーグループ全体で「リコーアジャイル」が仕事の進め方や組織運営に適用され、「普通」になっていることです。

「リコーアジャイル」ができている状態とは、デザイン思考とアジャイルの考え方と手法が日常的な組織運営にまで浸透している状態で、困難な課題・やったことのない不確実性の高い課題に対して、いつでも対峙できるような組織力をリコー全体で獲得できていることです。

「普通」とは、開発部門や販売部門、スタッフ部門などの現場レベルはもちろん、その上位組織まで上から下までリコーアジャイルが継続的に運用されている状態のことを指します。

リコ芯TFがこれからやること

ゴールの実現に向けて、組織文化の醸成という観点から実行しようとしている5つの施策をご紹介します。

1.管理職に向けた、リコーアジャイル研修と実践支援

2022年末に、現場をリードする上位の管理職全員(約400人)に、リコーアジャイルの概念と実践に必要になるマインドセットを理解してもらう研修を実施しました。
そこを起点にして、組織運営にリコーアジャイルを実践してもらうため「ふりかえり・むきなおりワークショップ」「リコーデッキ(インセプションデッキのリコー組織版)の説明会」「組織バックログ管理ツールの説明会」といった研修サポートプログラムを実施します。
さらに希望者には、実組織での実践を現場で支援していきます。

2.デジタルサービスの創出の実践で人材育成する「場」の運営

デジタルサービスの会社への転換とは、お客様の課題を現場で見つめ、変化にフィットし続けていく必要があります。しかし現状では、このようなやり方を現場で学びながら経験を積む機会が不足しています。

そこでお客様の課題を共創しながら解決していく枠組みを営業支援部門と連携し準備しています。共創を通じて、課題解決と同時にお客様と共にリコーアジャイルではたらきながら、やり方を学んでいく場を運営します。
発表できるタイミングは未定ですが、ご期待ください。

3.慶應義塾大学大学院との共同研究:
リコーアジャイルの浸透指標の策定と実践フレームワーク開発

すでにプレスリリースで発表されているように、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)とリコーは、“はたらく”に歓びを」の実現に関する共同研究を始めました。

この取り組みでは、3月までにはたらく歓びに寄与するリコーアジャイルの浸透とはどんな状態なのか、を明らかにする指標の言語化を目指しています。
リコーアジャイルのフレームワークを実施後、実施者のマインドや成果にどのような変化があり、どんな要素が寄与したのかを分析することで指標を特定していきます。

この指標が明らかになると、その到達のための施策が具体化し、活動が加速することが期待されます。
心理指標の測定を念頭に置いて、リコーアジャイルの実践フレームワーク作りを急ピッチで進め、行動指標の測定を進めています。

4.アジャイルリード※が果たす役割の具体化と普及支援

アジャイルの手法を進めていく際に、管理職が日々の業務をこなしながら、スクラム(スプリント)をベースとした本格的なアジャイルな組織運営をしていくことはかなり負荷が高いことがわかっています。
タスクが可視化され、頻繁にアップデートされ、やるべきことをうやむやにできなくなるスクラムは、健全な組織運営ができると同時に苦しいのです。

そのため、専門職としてアジャイル運営をリードする「アジャイルリード※」を設置します。
管理職とは別のリーダーを据えることで、継続性をもたらしゴールにある「普通」の実現に不可欠な存在になっていくと考えています。

職能としてのアジャイルリードを定義、育成しつつ、組織に不可欠なポジションとして組織に組み込んで行けるように取り組んでいきます。

※アジャイルリードとは:アジャイル開発におけるスクラムマスターのような存在

5.他社との交流と共同活動

リコ芯TFと似た組織や、同じ課題認識を持つ個人と情報を共有し研究していくことで、効率的にナレッジを積み上げ、互いの企業での発信力高め、推進者に力を与えるコミュニティを立ち上げることを構想しています。

組織としてアジャイル的な思想を普及させる、という難しい課題に取り組む企業が増えているため、まずは勉強会のような形でイベントをベースにした活動から始めていきたいと考えています。

まだまだ始まったばかりのリコ芯TFの取り組みですが、これからもデザイン思考とアジャイルでどんどん挑戦していきます。この記事を通してリコ芯TFの活動やリコーの取り組みを知っていただき、お仕事に良い変化をもたらす機会になれば幸いです。


本noteではこれからも「デザイン思考」「アジャイル」への取り組みをご紹介していきます。またコメントやフィードバックをいただけると嬉しいです。
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