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あなたが「スポーツシューズを購入した」のは何のため?—デザイン思考で ”本当の” 課題解決を探ってみようー

こんにちは。「みんなのデザイン思考とアジャイル」notePRチームです!
私たちリコーは、デザイン思考やアジャイルに関する情報や資料を誰でも必要な時に使えるよう・学べるよう、これまでの社内勉強会の情報をポータルで共有しています。今日はその中から、全社員が見ているデザイン思考の基本的な概要資料から抜粋し、デザイン思考を用いた課題解決についてご紹介したいと思います!


デザイン思考とは「徹底して人間中心、顧客起点で課題を解決する」手法

デザイン思考についてここで筆を新たにする必要はないかもしれませんが、私たちRICOHでは「デザイン思考」を、デザイナーに必要な考え方や手法を用いてビジネスなどの問題解決に使うための考え方やマインドあり、徹底して人間中心、顧客起点で課題を解決する手法であると考えています。

RICOH社内勉強会資料から書き起こし

今回のnoteはこの「デザイン思考」を用いて、顧客の本当の課題を探り・解決する方法を考えていきたいと思います。

「スポーツシューズが欲しい」顧客の本当の課題は?

あなたがとあるスポーツショップの店員だとします。お店には日々いろんなお客様が商品を求めにやってきます。

今日は「ランニングシューズが欲しい」というお客様が来店されました。どのようなシューズが欲しいのかヒアリングを行うと、下記のような情報を聞き出すことができました。

・ブルー&グリーン
・26.5cm
・1万円以内

そこであなたは、昨日入荷したばかりの最新スタイルのシューズをお客様に「このシューズは昨日入荷した新商品で、とても走りやすいと評判です」と紹介したところ、お客様は喜んで購入されました。

顧客が欲しいのは「ランニングシューズ?」

しかし、お客様が本当に欲しかったのは「最新型の新しく走りやすいランニングシューズ」だったのでしょうか?

なぜ「ランニングシューズが欲しい?」

お客様が帰られた後、あなたはふと思いました。

「なぜお客様はシューズが欲しかったんだろう?」
「私はお客様にとってよい接客ができたんだろうか?」

実は「ランニングシューズが欲しい」というのは、お客様にとっては表層的欲求(顕在化した欲求)であり、本当の欲求ではありません。なぜならばランニングシューズは「走るための道具」だからです。お客様は「シューズを使って」「走る」ことでなんらかの課題を解決したいのです。

たとえば「ランニングシューズを使って走りたい」という表層的な欲求からいくつかの本質的な課題を類推することができます。お客様はもしかしたら「リモートワークで太ってしまいダイエットしたい」のかもしれませんし、「気分転換したい」のかもしれませんし、「ランニングをアクティビティとして楽しみたい」のかもしれません。

表層的欲求から本質的欲求をさぐる

お客様にとって、製品購入はゴールへの手段の一つに過ぎません。たとえば「ランニングする時間帯が夜であること」が分かれば、反射材のついたシューズや反射アクセサリーを提案できたかもしれません。「ダイエットがしたい」のであれば、消費カロリーを計測するウェアラブルデバイスやアプリケーションの案内ができたかもしれません。

本質課題がわかれば、アイデアが出せる

顧客の本当の課題がわかれば、その課題を解決するためのアイデアを出すことができます。「健康のためにランニングをしたい」とするお客様は「定期的に走り続ける習慣」を身につける必要があります。残念ながらこれは「最新型の走りやすいシューズ」だけでは解決できないでしょう。

顧客起点でアイデアを出す

顧客の本当の課題がわかったら、それを解決するためのアイデアをより多く考えましょう。それらのアイデアが新たなサービスや商品、価値提案の種になるはずです。

デザイン思考のサイクルを回す

こうして顧客の真の課題がわかり、それらを解決しうるアイデアが思いついたらクイックにプロトタイプによって具体化しましょう。そしてそのプロトタイプを持ってユーザーによるテストを実施し評価と検証を行いましょう。

デザイン思考の流れ

1つのアイデアに固執することなく、クイックにプロトタイプを作り施策と評価・検証を繰り返すことでどんどん「顧客の課題を本当に解決するもの」へ近づくことができます。そうして提供すべき価値を特定したら、製品やサービスの開発・提供へ進みます。

製品やサービスの提供後も、評価と検証を繰り返しどんどん価値を高めていく必要があります。

モノから「コト・体験」を提供していくために

本質的な目的や潜在ニーズを探ると、製品だけでなく顧客を取り巻く環境に新たな価値があることに気づきます。それらは「モノ・形」あるものだけでなく「コト・体験」であることが多いのです。メーカーがモノを作るだけの時代は終わり、顧客視点に立ちモノだけでなくコトや体験を創造し提供していかなければならない時代です。

そのため「徹底して人間中心、顧客起点で課題を解決する手法」としてデザイン思考はますます重要であり、個人だけでなく組織として活用すべきものであると考えられます。

デザイン思考を積極的に取り入れていこう!

デザイン思考は、今回のnoteで紹介した商品提案や開発以外の日常業務でも活用することができます。こちらもぜひお読みください!

本noteではこれからもリコーの取り組みや、「デザイン思考」「アジャイル」についての情報を発信していきます。noteを読んでくださっている社内外の人たちと知見を交換できると大変嬉しいです。ぜひこのnoteをフォローして、私たちの最新更新を受け取ってください。

リコー公式note「みんなのデザイン思考とアジャイル」を、どうぞよろしくお願いします!


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