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変化の時代の価値創出へ、私たちはどう変わっていくべきか?みらいデザインLab.の探索に向けたチームビルディングリコーアジャイル 実践プログラム 活用インタビュー

リコーアジャイル 実践プログラム 活用インタビュー


こんにちは、「みんなのデザイン思考とアジャイル」の運営チームです。

私たちは、社内で組織運営のアジャイル的なアプローチを具体的に広く実行するために、チームがある程度自走できるようになるためのフレームワーク「リコーアジャイル 実践プログラム」を提供しています。

今回は、この実践プログラムを活用いただいている、​​みらいデザインLab.のみなさんにお話をお伺いしました。

​​みらいデザインLab.は、リコーグループから有志メンバーが集まり立ち上げた「バーチャル組織」です。業務に直接的な関わりのない組織だからこそ、一人一人が無関心ではチームとして成立しません。

インタビューでは、チーム全員が参加意義を感じ、自律的に活動するために取り組んできたこと、その中での気づきや成果などをお話しいただきました。


“価値創造”組織を目指して発足したみらいデザインLab.

 
ー みらいデザインLab.の取り組みについて教えてください。

青木:リコージャパンのエンタープライズ事業本部という、主に大企業のお客様を担当している営業メンバーから発足したチームで、SX(セールストランスフォーメーション+サステナビリティトランスフォーメーション)の探究・推進を行っています。

具体的な取り組みのひとつが、お客様の課題発見・解決のために実施しているワークショップです。

例えば、「お客様の10年後の働き方」を一緒に考えるワークショップや、社員のエンゲージメント向上、導入したツールの活用方法など、お客様の多種多様な課題の解決に向けたワークショップを行っています。

また、みらいデザインLab.に参加していない方へ向けて営業のスキル開発支援として、デザイン思考をベースとした考え方を広く浸透させるための活動を実施しています。もちろん、みらいデザインLab.の参加者自身の能力開発に向けた活動も行っています。 

青木さん

   ー みらいデザインLab.はどのような課題や背景があって立ち上がったのでしょうか?

宮間:社会の変化スピードが早くなっている中で、会社としても営業としてもこれまでのやり方では通用しない、変化が必要だと考えています。生成AIが台頭したことで、お客様への最適な提案などのこれまでやってきたことがAIに代替できるようになってきて、「私たち人間は何をすべきだろうか?」という危機感を持つようになりました。

青木:御用聞きから課題解決ができる営業になるだけではなく、私たちはもっと先の「価値創造」をしていかなければなりません。しかし、劇的に変化していくというのはとても難しいことです。

そんな中、数名の営業メンバーが顧客対応にデザイン思考を活用し始めていたところ、手応えを感じるようになりました。これがきっかけで、宮間さんや私を含む4名が発起人となりメンバーを集めました。そして「お客様とともにみらいの“働く”をデザインする」という意味を込めて「みらいデザインLab.」と名付け、2023年4月に組織化しました。

現在では、リコーグループ内の様々な部門から参加者が集まって活動しています。同じような課題感がある人はたくさんいると思っていましたが、行動に起こしてくれる人がこれだけいるんだ、と驚きましたね。

宮間さん

探索のためのチームビルディングで必要となる自律性


 ー 私たちリコ芯TF(リコーを芯からアジャイルにするタスクフォース)に支援のご依頼いただいた背景をお伺いできますか。

青木:はじめは発起人を中心にデザイン思考の勉強会などを開催していたのですが、アイデアや知識を与え続けていくことに限界を感じていました。

このチームは業務的な役割や責任を担っておらず、やらなくても誰からも怒られません。そのような状況の中で、どうやってメンバーに主体的に動いてもらい、活動を広げていくかという“バーチャル組織だからこその課題”がありました。

また、方向性が一致すれば何でも挑戦していきたいと考えていたので、方向性をチーム内ですり合わせる目的もあり、支援をお願いしました。

 ー 支援を通じてどんな成果がありましたか。

青木:これまで2回程ワークショップを行っていただき、1回目はチームビルディング、2回目は重点施策の決定と役割決めを行い、それぞれ約10名が参加しました。

以前は週次で行っている定例会も発起人が中心になって進行していたのですが、ワークショップだとみんなが発言してくれますし、議論がどんどん進んでいくようになりました。

会議でありがちな「発言したら自分がやらなきゃいけないから…」「手を挙げたら負け」という空気感も無くなり、参加者が自発的に発言してくれるようになりました。

宮間:発起人以外のメンバーにも主体的に動いてもらうための方法を、アウトプットとして明確にできたことは大きな成果でした。

また、営業は外向きの活動が中心となるため、内省的な活動がなかなか行えていなかったのですが、その方法を実践しながら知ることができたことが良かったです

このチームのメンバーは、方向性の共通認識があれば自律的に動いてくれるからこそ、自律的に活動するための環境を用意することが大事だと改めて感じました。


仕事に活きる気づきとつながりが得られる成長の場


 ー この活動によって、仕事にはどのような影響がありましたか。

青木:営業活動をしているとお客様のことには詳しくなるのですが、反対に視野が狭くなってしまうこともあるんですよね。

営業以外の活動をすることで、いわゆる「バイアスメガネ」を外すことができ、様々な視点でものが見れるようになりました。

小阪:いつもとは違う場所に参加することは、自分の仕事をより深く知ることができるのと同時に、「自分ってこういうことができるんだ」という気づきにもなりますね。

小阪さん

 ー 「みらいデザインLab.という環境があって良かった!」と思うことをお伺いできますか。

外丸:私は「深掘る力」を養いたかったので参加したのですが、デザイン思考をお客様の課題の深掘りの際に使ってみるなど、日頃から役立てられています。さらに横のつながりができたこと、そのつながりが自分自身の成長のきっかけになっています。

西山:お客様でも会社の人でも、関係性を作る上ではまずは自ら行動して自分を知ってもらうところから始まります。その点で、このチームでの活動が表現の訓練の場になっていると思います。チームの定例会では自己表現の拙さなどに気づき、反省することも多いですが、改善する良い機会になっていますし、スキルとして自然と身についていっていると感じています。「踏み出してよかったな」と実感していますね。

外丸さん

  ー こうした環境を継続するために必要だと感じていることを伺えますか。

青木:私は、良い変化を生んでいくためには学んだことをきちんとアウトプットしていくことが大事だと思っています。アウトプットは学びを定着させるために一番有効だと思いますし、自分がどういう背景でやっているのかを周りに伝えられる機会にもなるので、仲間を増やすためにも重要だと思っています。

外丸:営業としては数字を追う以外のことは本来やらなくてもいいこと。でもこのチームで実践したこと、学んだことは全て、自分や周りの人へ影響として帰ってきます。無駄なことなど何一つないですね。

小阪:継続するためには本業で成果を出すことが大前提ですが、立ち止まらず、現状に満足せず、新しいことをどんどん吸収して仕事に活かす姿勢でいたいと思っています。

西山:活動の中で蓄積したインプットの経験値を、どれだけ分かりやすく社内に波及できるかが重要だと考えます。

宮間:仲間が多いほど会社を変えていく大きな原動力になっていくと思うので、同じ志を持った仲間をもっと増やしていきたいですね。
今後もお客様に寄り添った価値創造を行っていくことはもちろん、現在は上司の方の理解が得られず参加できない人もいるようなので、例えば取り組みの成果を人事評価に反映させるなど、社内の理解を得るための活動にも注力していきたいと思っています。

西山さん

  ー最後に、どんな人にみらいデザインLab.に参加してほしいですか?

西山:私は中途入社なのですが、同じように年次が若い方にはぜひ参加してほしいですね。会社のことを深く知るだけではなく、繋がりが作れて社内のコミュニケーションがスムーズになるなど、たくさんのメリットがあると思っています。

宮間:リコーグループの2036年ビジョン、「“はたらく”に歓びを」に共感している方はこの活動にも共感いただける部分が多いんじゃないかなと思っています。
また、営業以外では、例えばSE部門の人たちが営業と一緒になってお客様の潜在的なニーズを拾っていけるようになれば、さらに会社として成長できると思っているので、ぜひ参加してほしいと思っています。

青木:今、仕事がつまらないと思っている方達、楽しく働きたい、未来に希望を持ちたいと思っている方達にもぜひ参加してみてほしいです。多様なメンバーに刺激を受けて、ポジティブになれると思いますよ!

お話をお伺いして、チームで探索活動を行うには、目線合わせ、ゴールへの共感、仲間との繋がりなどたくさんの重要な要素があることがわかりました。
昨年立ち上がったばかりのみらいデザインLab.ですが、「今後もどんどん実績を作っていきたい」と前向きにお話しいただきました。今後の活動も楽しみにしています!

※みらいデザインLab.発足の背景やさらに具体的な取り組みについては、ぜひこちらのnoteもあわせてご覧ください!

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リコーでは組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。noteを読んでくださっている社内外の人たちと知見を交換できると大変嬉しいです。
これからも、デザイン思考とアジャイルの実践現場から、みなさんの役に立つ情報をお届けしていきます。

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※リコーアジャイル 実践プログラムの詳細はこちらの記事をご参照ください。


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