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慶応SDMとの共同研究レポート ー 全社で取り組む「組織アジャイル」の指標とは?

こんにちは、「みんなのデザイン思考とアジャイル」運営の室井です。
先日、共同研究をしている慶応SDMの山崎真湖人特任助教に、社員向け講演会を実施していただきました。今回はその内容について紹介します。

リコーはデジタルサービスの会社への転換を図ることを目的に、必要なはたらき方や組織文化の獲得のため、「リコーアジャイル」が仕事の進め方や組織運営に適用されている状態を目指しています。
 
この共同研究もその一環として始まりました。
目的は第一に、お客様の成功に向けたデジタルサービスを提供できるようになること。第二に、リコーが掲げる2036年ビジョンである「"はたらく”に歓びを」を実現するべくリコーアジャイルを全社浸透させることです。
そのため、どのくらい浸透したのかを計測できるような指標の作成を目指しています。

※共同研究の当初の構想などについての詳細は、こちらのプレスリリースを参照ください。

この講演会では、共同研究の活動の中で行っている(1)モデル化(2)実践手法の開発(3)指標づくりについて、説明していただきました。 

(1) モデル化

モデル化のパートでは、リコーアジャイルで実現したい状態の全体像を可視化しています。
全体を構成する各要素には、3つの大きなかたまりがあります。

リコーアジャイルの実践により、
本質的な価値に集中して働く状態が促されている


働き方の変化が組織・企業パフォーマンスを向上させている

理想的な働き方において「"はたらく"に歓びを」が感じられている

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この3つの要素がぐるぐるとお互いに影響し合い、理想の状態を作っているというのが全体の構造です。

この構造は、過去の先行研究も参照しながら、アジャイルと個人のモチベーションとの関係、心理的安全性との関係などから作っていきました。

(2)実践手法の開発

ふりかえりやインセプションデッキなどを代表とする、アジャイルの実践ツールや手法、考え方などは、よく知られ使われているものもあります。ただ現状では、ツール(フォーマット)だけがあっても使いこなせず、慣れた人、詳しい人が導いていくことが多いようです。

今回、リコーアジャイルで実施するように幅広い部署に展開するにあたっては、属人的な部分を極力少なくして丁寧に構造化し、初めてツールを使う時に詳しい人がいなくても使いこなせるものにしようとしています。

(3)指標づくり

指標としては、実践指標状態指標心理指標の3つを策定しています。

実践指標は、インセプションデッキやふりかえりなどの活動が、きちんと行われたかどうかを計測する指標です。
状態指標は、リコーアジャイルを実践することによって、仕事の状態やチームの状態が良い方向に変わっているのか、その状態を計測する指標です。
心理指標は、個人やチームの働き方が変わることで、どのようなポジティブな影響が出てくるのかを計測する指標です。

これらの指標は、先行研究も参照しつつ作ってきました。
 
今後は、部署での実践を踏まえた上で、実践手法やモデルを修正しながら、全社浸透を図っていく予定です。

最後に、「アジャイルに関して、モデル化、指標化は過去にない取り組みなのか?」という質問がありました。

今回の共同研究は、これまで開発現場でのツールや考え方として捉えられてきたアジャイルの手法をもっと広げた「組織アジャイル」として、様々な部署や職種で実践することができる点が新しいところです。またアジャイルの定量評価についても先行研究はありますが、数は少なく断片的です。今回それらをつなげて、なるべく俯瞰的に捉えようとしています。

講演会のあとのアンケートでは「良い失敗、というのが評価されるような指標があるとさらに良いのでは」「実践・状態・心理と指標が分かれているのがわかりやすい」というコメントがありました。

リコーは、組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。これからも、デザイン思考とアジャイルの実践現場から、みなさんの役に立つ情報をお届けしていきます。

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