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【シリーズ】デザイン思考でついやりがちな「アンチパターン」を理解して、マインドまで身につけよう!「定義」「創造」フェーズ編

こんにちは。リコー みんなのデザイン思考とアジャイル PRチームです。

本シリーズ記事では、私たちリコーの社内研修プラットフォームで行われているデザイン思考研修プログラムのひとつ「デザイン思考のマインドと流れを知る」から、ついやりがちなアンチパターンを紹介しています。

アンチパターンとは、陥りがちな悪い典型例のこと。「組織やチームのデザイン思考実践を妨げる要因的振る舞い」として、これまでの習慣の見直しに用いることを目的としています。

リコーでは「手法」と「マインド」がセットになることで実践が可能になると考えています。デザイン思考の研修プログラムというと、多くの人は「デザイン思考のやり方を学ぶのでは?」と思われるかもしれません。リコーではその考え方に基づいているため、本プログラムでも手法のみならずマインドセットも同時に理解し、身につけることを目指しています。

・チームで一通り手法を学んだけれど、なかなか活用できていない
・実践の際に心理的な障壁を感じる
・もっと日常業務やチームの連携に変化を起こしたい

などの課題を抱える方の参考になれば幸いです。


デザイン思考における「定義」「創造」フェーズ

デジタルアカデミー講義「デザイン思考のマインドと流れを知る」より

前回の記事では、なぜデザイン思考にマインドセットが重要なのかという説明と、「共感」フェーズでついやりがちなアンチパターンについて紹介しました。
今回は「定義」「創造」フェーズでのアンチパターンを紹介します。

【「定義」フェーズのアンチパターン】 言われたことを鵜呑みにする

定義フェーズでついやりがちなアンチパターンは、言われたことを鵜呑みにする、言われた通りにやってしまうことです。

「言われた通りにやりました」「ユーザーが欲しいと言っていたものを作りました」など、一見当然のように思われますが、これはケースによりアンチパターンだと言えます。

デジタルアカデミー講義「デザイン思考のマインドと流れを知る」より

このことを理解するために、ヘンリー・フォードの言葉を取り上げます。

もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、 彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう。

Henry Ford

フォードは言わずと知れた自動車メーカーであり、ヘンリーフォードはその創設者です。自動車が発明される前の移動手段は馬が使われており、自動車が登場した後も「あんなもの」と揶揄されることが多かったことが記録に残っていますが、今では自動車は移動に欠かせない手段となっています。

フォードが顧客の声を鵜呑みにし「もっと速い馬」の調教師になっていたら現在の自動車社会は実現していないかったかもしれませんね。こうした逸話から「言われたことを鵜呑みにする」と、間違ったソリューションを提供してしまう危険性があるということに気づくことができます。

【「創造」フェーズのアンチパターン】 こんなアイデアはだめだ!

創造フェーズのアンチパターンは、荒唐無稽なアイデアや実現が難しいアイデアを批判することです。創造フェーズではアイデアをより多くだし、質より量を重視する必要があります。

「いいか悪いかは後で決めよう!」や「仲間のアイデアに乗っかってどんどん出そう!」というマインドが求められます。

デジタルアカデミー講義「デザイン思考のマインドと流れを知る」より

創造フェーズでアイデアの質より量が求められる理由の一つに「すぐに出せるアイデアは他の人もすでに思いついている可能性がある」ということが挙げられます。
世界中の人がアイデアを探している中で、すぐに出せるアイデアは似通ってしまうため、100かそれ以上を考えてようやく「これいいかも!」というアイデアに至ることができます。

デジタルアカデミー講義「デザイン思考のマインドと流れを知る」より

またアイデアやソリューションをピボットするたび、顧客価値とそれに対する知識が増え、さらによいアイデア・ソリューションに辿り着くことができると考えられます。こうした側面から、創造フェーズではアイデアの質より量を出すことで発送段階から検証することが求められます。

次回は「試作」「評価」フェーズのアンチパターンをご紹介!

いかがでしたでしょうか。この「ついやりがち」アンチパターンはシリーズとして、次回は「試作」「評価」フェーズのアンチパターンをお届け予定です!


リコーは、組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。これからも、デザイン思考とアジャイルの実践現場から、みなさんの役に立つ情報をお届けしていきます。

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