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カチカチな頭をやわらかくしよう!コミュニティが支える富士通の「全社変革」、そのポイントとは

こんにちは、リコー公式「みんなのデザイン思考とアジャイル」notePRチームの武田です!4回にわたりお届けしてきたイベントレポートもいよいよ最終回。

最終回となったDay4のイベントは、社内コミュニティをテーマに実施。

ゲストには、発足わずか1年半ほどで3000人規模に拡大し、大企業のDXを下支えする存在にまでなった社内コミュニティを持つ、富士通株式会社 デザインセンターに所属する加藤正義さんをお迎えしました。

誰もが知る大企業が、社内コミュニティを通していかに全社改革を進めているのか。その工夫やヒントを探っていきました。

今回のnoteでは加藤さんのトークの中から、大企業の文化・風土改革という難しい問題に取り組むためのポイントをピックアップし、武田の感想を交えながら、ご紹介していきます。

セミナー講師

富士通株式会社加藤正義さんの写真
富士通株式会社 加藤正義さん

新卒で富士通株式会社に入社後、エンジニアからデザイナーへ転身。ワークショップデザイナーとして、対話による創造的な場づくりを10年以上経験。また、マインドマップ伝道師として、社内外で講座を開催していたところ、全社員が受講できるデザイン思考e-learning講座にマインドマップが採用され講座づくりを担当(2020年から8000名以上が受講)。アタマと組織をクリエイティブにする活動を日々研究・実践中。プライベートでは、SVP東京のパートナーとしてNPO団体と協働したり、中小機構TIP*Sのイベントに登壇するなど、複業にも挑戦。

富士通のDXをゆるく支える「やわらかデザイン」とは

「やわらかデザイン」は、富士通株式会社(以下、富士通)のグループを横断する社内コミュニティのこと。「オープンマインド」と「スマイル」で社員がつながり、みんなで富士通グループを「やわらかく」「面白く」する実験・実践していくコミュティとして、2020年7月にスタートしています。

富士通は言わずと知れた、日本を代表とする大企業。
加藤さんいわく、知らず知らずのうちに柔軟性が低い「カチカチ企業」になっていたそうです。

「職場の中でカチカチ脳を感じる瞬間は?」という社内アンケートからも、カチカチな状態を認識せざるを得ない回答が得られたとか。

気になるアンケート結果を見せていただくと……

「ルールだからと思考停止になってしまっている」
「既存の延長でしかアイデアが出ない」
「前例がないと言われる」

と、思わず「あるある!」と言ってしまうような意見ばかり。
こうした声は、多くの人が共感できたり問題と感じたりしている点ではないでしょうか。セミナーに参加したリコー社員も、大いに頷いていました。

富士通は、そうしたホワイトだけどカチカチ企業を脱却するため、「やわらかアタマや組織」を望むたくさんの声に応える形で、自発的に取り組みが始まっていったといいます。

その取り組みからうまれたのが「やわらかデザインコミュティ」。今やコミュニティ参加者は3000人を超え、富士通のDXに確かな影響を与えているそうです。

ここからは、富士通やリコーと同じように「社内の文化風土改革」に取り組む方のために、加藤さんのお話の中から、「コミュニティ参加者を集めた工夫」をピックアップして紹介していきます!


3000人を越える参加者を集めた工夫

① 「心理的安全性」の確保と「熱量」のあるメッセージ

やわらかデザインコミュニティは、社内SNSであるMicrosoft Yammer上にオープンし、20カ月で約3000人の規模に成長。その拡大スピードや規模もさることながら、驚くべきはその参加者です。なんと、参加者の4分の1が役員・幹部社員(社員からは「やわデザ」という愛称で呼ばれているとのこと )。

一般的に考えると、役員や幹部がこのような有志活動にコミットしていることを示すと、一般社員も参加しやすくなる一方で、発言しにくくなるという問題も出てくるように思えます。しかしながら富士通では、役員や幹部の方がやわデザコミュニティを熱心に応援したり、頻繁にメッセージを発信したりすることで、多くの社員が参加するようになったそうです。

考えてみれば、役員や幹部社員であっても、同じ目標を見据える仲間。人となりが見えてくると、歩み寄りやすくなりますし、心理的安全性も芽生えてきます。また、そこに熱量が加わることで、感情が動き、行動につながっていくのですね。

② 心理的安全性をより高め、ゆるいつながりを生む「やわらかチャット」

富士通では、気軽なコミュニケーションを全社横断で行えるよう、専用のチャット「やわらかチャット」をMicrosoft Teams上に設置。600人以上(講演時点)が参加し、日々やわらかチャットを通してコミュニケーションしているそうです。

全社員に向けて「おはよう!」とつぶやくことは勇気が必要ですが、チャットであれば気軽に雑談ができます。自分の意思で参加した人同士のコミュニティなので、心理的安全性もより担保されます。コロナ禍で気軽な雑談がしにくくなった中、ツールを上手に活用した今の時代にとてもマッチするやり方です。

また、チャットは「イベントで生まれた関係性をつなぐ」役割も担っているそう。イベントは一般的に、知り合った人たちとその場限りの関係になることが多いですが「イベントとはそういうもの」という思い込みを取り払ってくれ、思いもよらないチャットの効果を知ることができました。

③ コミュニティの力をビジネスに活かす「やわらかセッション」

やわらかデザインコミュニティでは、「やわらかセッション」といって、テーマ(課題)を持った社員と、テーマに関心のある社員をサクッとマッチングし、2時間ディスカッションするイベントを実施。事前登録不要、グループで意見をまとめない、希望すれば誰でも運営メンバーになれるそうです。

自組織の同僚だけでは得られない「多様性のある意見」や「新しい気づきが得られる機会」は、とても貴重です。誰かに意見を聞きたい時に、たくさんの人を集められたら良いですが、その調整は面倒ですよね。
そんなとき簡単に多様な意見を収集、議論できる場がフォーマットとして提供されていれば、短時間に仕事の精度が高まりそうです。コミュニティが提供する価値の一つは、面倒なコミュニケーションの「お膳立て」にもあるとわかりました。

コミュニティというと、そこから何が生まれたのか、アウトプットが不明確でその価値を計測することは非常に難しいものだと思います。でもビジネスを真剣に考えている人たちの悩みをダイレクトに解決することが出来れば、コミュニティの価値がわかりやすくなりますね。

富士通のコミュニティがぞだつ仕組みの図

ファーストペンギンは突然生まれない
 ——富士通社内コミュニティから学ぶこと

自発的なコミュニティとはいえ、「会社でやるからには、なんらかの成果を出さないといけない」という強迫観念をもちがちですが、やわらかデザインコミュニティではそんな制約を鮮やかにかわし、楽しみながら成果を上げていると感じました。

まずは「心理的安全性」を高め、それを保ちながら多様性のある議論を交わし、関係をつくり、視野を広げることで、最後に「何かをやってみよう」と考え始める人たちが出てくる——。

一見、遠回りと思えるこんなアプローチが、組織が新しい価値を生み続ける持続性を持つうえで重要だと理解を深めることができました。

私たちリコーの「みんなのデザイン思考とアジャイル」もまた、デザイン思考とアジャイルを手法を浸透させることを通して、会社の文化・風土を変化さえることを目標に活動しています。今回のセミナーは、焦る気持ちを抑えて、ちょっと長い目で取り組んで行く必要があると強く認識する機会となりました。


リコーでも「みんなのデザイン思考とアジャイル」で、社内コミュニティの運営を本格化させようとしています。今回の学びを活かして、コミュニティを通して生まれた様々なケーススタディをこのnoteを通してご紹介していきたいと思います。

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「みんなのデザイン思考とアジャイル」事務局 武田


今回ご紹介した、富士通「やわらかデザイン」コミュニティの活動は、こちらのnoteから見ることができます!

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