【イベントレポート】デザイン思考の本質を考える!これからの私たちに必要なこと
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【イベントレポート】デザイン思考の本質を考える!これからの私たちに必要なこと

リコー みんなのデザイン思考とアジャイル

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こんにちは、リコー公式「みんなのデザイン思考とアジャイル」notePRチームです!今月からは、みんなのデザイン思考とアジャイルプロジェクトの一環として開始したリコーの社内イベント(Day1~4)をご紹介いたします。そして、Day2のゲストは、株式会社MIMIGURIから、このお二方にご登壇いただきました。

セミナー講師

株式会社MIMIGURI 小田 裕和 マネージャー/デザインリサーチャー
横断的な複合知を扱う必要のあるようなプロジェクトを得意とし、事業開発から組織開発まで、幅広い案件のコンサルテーション、ファシリテーションを担当する。主な著書「リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する」(共著・翔泳社)がある。
株式会社MIMIGURI 瀧 知惠美 エクスペリエンスデザイナー
ヤフー株式会社でデザイナー職としてUXデザインの実践、社内推進活動を経て、MIMIGURIでは自社運営メディアCULTIBASEのサービスデザインに従事したのち、事業開発を中心にクライアントのプロジェクトに伴走する形で携わっている。


まず前半戦として、小田さんからカスタマーサクセスを探究するために必要なデザイン思考を理論的観点からご講演いただきました!

何を「良い」とするかは、時代とともに変化する

MIMIGURIさんの資料から抜粋

小田:カスタマーサクセスという言葉をご存じでしょうか。一般的に、顧客や生活者を成功に導くための取り組みを指す言葉として用いられています。では、顧客における「成功」とは何でしょうか。どうすれば、顧客はサービスや商品などを「良い」と感じられるでしょうか。何が「良い」のか、「成功」なのかは、置かれる立場や考え方、更に時代などによって、変容していきます。

人々が何を良いと思うかといった価値観は、時代とともに変化するものです。またこうした価値観の変化は、情報革新等によってその変化のスピードが加速しています。また、顧客が絶対的な価値観を自己認識しているわけではなく、ときには企業の価値観も伝えながら、顧客とともに「何を良いとするか」そのものを一緒に作り出していくことも必要になるということです。このことを念頭に置いて、デザイン思考を進めていく必要があります。


デザイン思考は、探究の中での学習の営み

MIMIGURIさんの資料から抜粋

小田:では改めて、デザイン思考とは何でしょうか。よく共感から始まる5ステップのモデルで紹介されますが、もう少し噛み砕くと、「何を良いとするのか」と、「その良さをどう実現するのか」を繰り返し検証していく活動として捉えることができます。この繰り返しが重要なのですが、共感・定義のステップで「何を良いとするのか」を定義した後に、アイデア創造からテストまでの「その良さをどう実現するのか」のステップを繰り返し行う、という活動になってしまいがちです。ここで大切になっていくことは、「何を良いとするのか」と「良さをどう実現するのか」を繰り返し検証していくことが非常に大切になります。良いアイデアを見つけるための方法というよりも、活動を通じて「良さに関する学習」を積みかさねていくことがデザイン思考の本質だと考えています。


組織の理念をベースに学習し続ける

MIMIGURIさんの資料から抜粋

小田:学習するにあたっては、組織の理念を起点に進めることが大切です。リコーにおいては、「”はたらく”に歓びを」という理念が掲げられていますが、「私たちが歓んでもらいたい人とは?」「喜びと歓びの違いとは?」「今歓べていない人はどのような状況にあるのだろうか?」といったように、組織の中で問いを積み重ねて、良さを模索し、その良さをどう実現できるのかを考える、というサイクルを回していきます。単なるアプローチの進め方として理解するのではなく、こうした継続的な学習活動としてデザイン思考を捉えられるかどうかが重要になります。

【参考情報】


組織変容のこれから

MIMIGURIさんの資料から抜粋

小田:このように、デザイン思考では一人一人が仮説検証の学習を繰り返し実践していく姿勢が重要になってきます。その上で、こうした活動を組織の中でどのように位置付けるかが重要になってきます。

これまでのトップダウン式のファクトリー型と呼ばれる組織の体制では、与えられた問題に対して、最適解となる解決策を導くという活動を、いかに効率的に管理していくかが求められていました。例えば、顧客が何を良いとするかを見つけてこいという指示の中で、メンバーはそのための情報を集め、妥当性や納得感が得られる形にして上長に承認を仰ぐというというようなプロセスです。しかしながら、いつの間にか、上長から与えられた指示に正しく答えられるかどうかばかりに時間を取られてしまい、結果集めてきた顧客の良さに関する情報も、顧客の価値観が変化してしまっていて、意味がないものになってしまうということも少なくありません。

こうした中でワークショップ型組織というあり方が求められるようになってきています。理念をベースにしながら、一人一人が自ら問題発見と解決策の探索を繰り返し、学習を積み重ねていく。こうした活動をミドルマネージャーが組織的活動としてファシリテートしていけるかどうかが大切になってきているのです。

これからのカスタマーサクセスを探究していくためには、デザイン思考を「分散と修繕」の戦略に紐づく活動として捉え、こうした活動を組織的にファシリテートしていける組織していくことが大切になります。

【参考情報】

MIMIGURIさんの資料から抜粋

またVUCAと呼ばれる予測困難な状況のなかでは、これまで重視されてきた「選択と集中」という戦略についても捉え直す必要があると考えています。しっかりと目標を定め、そこに最も効率的に向かうためにリソースを集中していくという考え方は、変化に対応しにくいという側面を持っています。

これまで見てきたように「何を良いとするか」を学習し続けることが、変化の激しい時代では欠かせません。理念をベースにおきながら、いま顧客に対して持っている「良さに関する問い」を起点に活動を広げ、そこで見えてきた「洞察」を学びとして起点にあった問いを修繕していく。こうした「分散と修繕」と呼ぶ戦略が、これからの組織に大切になってくると考えています。

これからのカスタマーサクセスを探究していくためには、デザイン思考を「分散と修繕」の戦略に紐づく活動として捉え、こうした活動を組織的にファシリテートしていける組織していくことが大切になります。

【参考情報】


そして後半戦では、瀧さんからデザイン思考で必要な振り返りについて実践的側面からご講演いただきました!

「振り返り」を実践するには

瀧:学習や仮説検証を繰り返す過程において、検証後の「振り返り」のあり方が重要です。振り返りを実践する上で、ポイントになる2つの行為をご紹介します。1つは、仮説検証の準備を行うこと。

MIMIGURIさんの資料から抜粋

検証の目的を設定し、検証方法を策定します。検証目的は、顧客視点で価値を検証することを意識して設定することが、カスタマーサクセスを探究するために重要となります。検証方法は、顧客に体験してみてもらう方法を検討した上で、行動プロセスなどの定量的なデータから、体験して感じたことなどの定性的なデータまで取り扱いながら検証結果を把握できるようにすることが大切です。

振り返り実践ポイントの2つ目は、仮説検証の結果から次の仮説を立てること。

瀧:顧客の行動から顧客課題の仮説は立てられますが、行動の理由として顧客がどのようなニーズや価値観をもっているかについて把握し、行動とその理由をセットで把握することで初めて次の仮説の方向性が見えてきます。データからは、顧客のニーズや課題などさまざまなものをみることができますが、どのデータから何がわかるのかを理解した上でデータを活用することが必要です。仮説検証をまわすときには、ユーザーインタビューなどによって顧客と直接関わり合いながら仮説の解像度を上げていく活動を繰り返し行なっていくことが重要であり、そのためにこの「振り返り」を行うことが、のちのちのカスタマーサクセスに貢献していきます。


まとめ

今回は、MIMIGURIさんに「カスタマーサクセスを探究する、これからのデザイン思考」についてご講演いただきました。セミナー中は、多くの参加者がチャットで意見交換をし、デザイン思考について考え、興味津々の様子でした。次のセミナーも楽しみです

次回のお知らせ

次回は、「わずか2時間でデザイン思考を知る」というタイトルで百瀬 明さんに、ご講演いただきます。どうぞお楽しみに。

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