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リコーの謎施設!? 年間200社が訪れる、BIL Tokyoの実態

こんにちは、「みんなのデザイン思考とアジャイル」をリコーで運営している武田です。リコーには全世界に様々な施設があるのですが、今回はその中でも異彩を放っている「BIL Tokyo」についてご紹介します。
「BIL Tokyo」の正式名称は、リコージャパン田町事業所にあるRICOH BUSINESS INNOVATION LOUNGE Tokyoです。2018年に開設された施設で、お客様をお招きしてお話をするスペースではあるのですが、その目的は商談だけではありません。そのため一般的な営業施設とは趣がかなり異なります。

※RICOH BIL Tokyoは、民間企業、中央官庁、地方自治体、各種専門機関、団体のお客様にご利用いただいております。また、ご利用は完全予約制となっておりますので、事前に当社担当営業までお問い合わせください!

はたらくの未来を共に考える知的創造空間
BIL Tokyoが誕生した背景

リコージャパンは全国に展開するリコーグループの販売会社で、複合機をはじめとするリコーの製品・サービスだけではなく、お客様の課題にあらゆる商材を組み合わせてソリューションを提供する、サービスプロバイダーでもあります。

もともと田町事業所は、Vicreaというリコージャパンが提供するライブオフィス型のショールームを併設していました。ソリューションを体験しながらお客様の課題をお聞きし、提案に結びつけるといった活動もしていた事業所です。しかし、それはあくまでお客様の顕在化した課題に対して、その時点で提供可能なソリューションを選択して提案することが中心でした。

一方で、せっかく課題を相談いただいても、リコージャパン、リコーの既存のソリューションを越えた課題には対応できないこともあり、お客様にとっても、リコーグループにとっても機会損失になっていました。
そうした中、もっとじっくりとお客様の課題を対話の中から発見し、より本質的な課題を共創で解決していく、そんな機会と体制を得るために生まれたのが、BIL Tokyoです。

BIL Tokyoの中で繰り広げられる2時間のショー

田町事業所は都心の営業拠点ということもあり、大手企業の経営層のお客様も多くご来場されます。

BIL Tokyoの体験設計におけるキーワードは、「おもてなし」と「対話」です。ここでは現場レベルの具体性の高い課題だけ議論するのではなく、くつろいだ時間を過ごしながら、経営の悩みといった抽象度の高い課題を共有いただき、お互いの対話を深めていきます。

BIL Tokyoには5人のビジネスデザイナーからなるチームがあり、リコージャパンの担当者から事前に得た情報をもとに、緻密に組み上げた100種類にも及ぶプログラムから、お客様の業種や業務に応じて準備をして当日に臨みます。年間数百件に及ぶご案内経験から、プログラムに沿って進行しつつも臨機応変に組み替えていく力量を備えるチームです。

リコーが提供しているプロジェクションマッピングをはじめとする「おもてなし」演出の体験や、コロナ禍以降立ち上がったBIL Tokyo Metaverseの体験などの導入から、リコーで開発中のプロダクトを含む個別の興味関心に応じた事例をご紹介し、お客様それぞれの「はたらく」にまつわる課題を掘り起こしていきます。そういった対話の中から課題の言語化を支援するのがビジネスデザイナーの仕事です。

お帰りになるころには「共創」へ移行するような状態、「部下を連れてくるから、具体的に話を進めたい」となっていただくことを目指しています。

デジタルサービスの会社になるためにBIL Tokyoが社内に与える影響

BIL Tokyoは社内に向けてマンスリーレポートを発行しており、お客様がどんな課題を抱えているのかを全社に届けています。
これはリコーのような大きな組織で、どうしても現場まで遠い開発部門にとって、リアルで解像感の高い課題認識を得る手段になっています。

こうした社内への発信活動を通して、徐々に社内での認知が高まり、BIL Tokyoは、開発部門がお客様の生の声に触れ、仮説検証活動を加速する場として、大きな役割を果たすようになっています。

リコーが目指すデジタルサービスの会社への変革のために、お客様と共に仮説検証で課題を解決していく体制の拡大が急務とされる中で、BIL Tokyoを起点とした共創活動は、リコーのデザイン思考とアジャイルのケイパビリティを高める場として、今後さらに重要な拠点となっていくはずです。

リコーは、組織全体でデザイン思考とアジャイルを取り入れた改革に挑戦中です。本noteではこれからも「デザイン思考」「アジャイル」への取り組みをご紹介していきます。またコメントやフィードバックをいただけると嬉しいです。

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